11月20日は世界COPDデー

「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」は世界的に主な死亡原因の病気でありながら、社会的に知られていない病気です。
より多くの人にCOPDを知ってもらうため、毎年11月の第3水曜日を「世界COPDデー」と定めています。今年は11月20日(水)です。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは?

たばこの煙などの有害物質を長期に吸い続けることが原因で肺が炎症を起こし、呼吸がしにくくなる病気です。
主な原因はたばこの煙で、日本ではCOPDの原因の90%以上が喫煙といわれており、喫煙習慣のある中高年に多く発症する生活習慣病といえます。

症状は?

からだを動かしたときに生じる息切れや長く続く咳(せき)や痰です。ゆっくり進行するために病気を自覚しにくいと言われています。
進行すると肺機能が低下し、呼吸困難になります。
悪化すると自力で呼吸ができなくなります。

こんな人は要注意!

1 40歳以上でタバコを吸っている、または、吸っていた。
2 しつこく続く咳(せき)・痰が出る。
3 階段を上ると息切れがする。
あてはまるものがある方は、すぐに病院を受診しましょう。

治療・予防法?

COPDは治療ができる病気です。
禁煙、酸素療法、薬物療法など治療を行う事で、病気の進行を遅らせ、息切れなどの自覚症状を軽くし、同世代の健康な人と同じような生活をおくることができます。
また、適度な運動で筋力を鍛えることや栄養のある食事を心がけること、口すぼめ呼吸や複式呼吸などの呼吸法を行う呼吸リハビリテーションを行うことで、呼吸を楽にします。
インフルエンザ、肺炎球菌、かぜなどにかかるとCOPDが急激に悪化します。予防接種(インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン)の接種をお勧めします。

COPDはコロナが重症化しやすい?

COPDや喫煙は新型コロナウイルス感染症重症化の最大のリスクといわれています。
重症化予防のため「禁煙すること」が強く推奨されています。
喫煙している方はこれを機にぜひ禁煙を検討してください。

望まない受動喫煙を無くすためご協力ください

非喫煙者でも、周囲の喫煙者からの副流煙を吸わされること(受動喫煙)が、COPDの危険因子となります。
健康増進法の改正により、病院や学校、行政機関などは原則敷地内禁煙、飲食店やオフィスなどでは原則屋内禁煙です。
望まない受動喫煙を無くすため、例えば自宅の庭やベランダであっても周囲の方へのご配慮をお願いいたします。